20230907

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幡ヶ谷公演終了!ご来場頂いた皆さん、フォレストの皆さん、そしてDavid Plell、ビイドロ、DJ Pajan、本当にありがとうございました。来た人は言うまでも無いと思うんですが全員野球(古い喩えかな…)の素晴らしいイベントになりました、よね?

ちょっと長文になりますがここまでの経緯と当日の爆発を記しておきます。

元々Davidに夏前くらいに来日の相談をされた際、かねてからシアトルで2000000000000世話くらいお世話になっていたので(お世話を実数化した時の単位はこれでいいですか?)、どういう形であれ力になりたいなあとは心から思ってたのですが、Davidのソロの音楽性とルロウズとの乖離もあって結構どういう形にするか悩んでいました(正直いうと、中止になっちゃったけどいっこまえのLogan Hone/YOMOYA/DJ Pajanの時も同じ意味でそんなに画は見えてなかった)。野口くん経由でPolarisでOishii Oishiiとイベントを作ってもらったり、ryo hamamotoさんとえるえふると連携してイベントを作ってもらったりっていう橋渡しを出来た事もあって、もうその2公演で十分綺麗だしいいのかなあ、私は裏でサポートするだけでもいいのかな、とも思ってたのですが、本来ルロウズで9月にやる予定だった別のイベントがトラブルで中止になってしまったこともあり、色々考えてビイドロを巻き込んで、さらに日本にいる予定が延びたヘッサムも呼んでフォレストでやることに。勿論ビイドロ単体で凄いのも知ってるし、ヘッサムは欠かせない仲間だし、当然ルロウズも全力で臨むんだけど、公開当初イベント全体のケミストリー感っていう部分については正直やってみるまで見通しがたってなかったのも事実でした。ただやりきろう、っていう精神的なもののみ。

DavidはPowerbleederのパワフルなライブと熱狂的なオーディエンスをシアトルで何度も見ていたのですが、ソロのリラックス/チルな感じだとルロウズのカチカチにディシプリンな世界観と並べて見た時に食べ合わせが悪そうに感じたし、元々寄せたセットリストにする予定はこの時なかったし、そもそもどういうライブパフォーマンスやるかよくわからなかったので、それぞれがバラバラのベクトルを向いて演奏してハイおしまい、みたいなキョトンとする感じにならないかなあと心配ではありました。

しかし。PolarisやえるえふるでDavidの魅せたパフォーマンスはリラックス/チルのムードを纏いつつもジャンルとしては「ハッピー」のそれで、あとはもう見た人ならご存知の通り、有無を言わせぬ旋律の良さと歌の上手さ、アメリカのバチバチのライブバンド出身ならではの空間を瞬時に掌握する腕力、それらでメロメロになっていくオーディエンスを目の当たりにして「これは‥!?」となり、そして当日新宿から乗り継ぎに失敗してサウンドチェックに遅れた彼に代わり順番を代わってもらったビイドロとPAナパーム片岡のサウンドチェック時からすでに巻き起こる鬼音響(1音目から説得力が凄かった)を食らって「これは!!!」となりました。ビイドロ青柳さんはかねてからこのイベントの宣伝を凄く手伝ってくれて、そして私たちを(私たちの実力以上に)評価してくれていて、名曲のイントロが鳴る前のフィードバックノイズのように、予感のように、実際はそういう部分からこの夜が脈々と作られていたんですね。

Loganからもらった美味しすぎるメスカルをこの日のためフォレストに寄付して、ハッピーアワーに合わせて早くから来た人に喜んでもらえるように近くの大分唐揚げも差し入れしつつオープン。もはや今日のカードを前に私が孤軍イベントを象徴するピエロにならなくていいのを確信していたので、冒頭から(なんなら開場前から)メスカルを頂き優しい幸せなうone of them状態になっていました。この日自分たちをトリにしなければ良かった、と思いつつもPajanのDJと唐揚げ(砂肝が絶品)をアテにメスカルが美味しすぎてお酒が進みます。

ビイドロには本当に吃驚しました。曲好きだし凄腕だしライブいいのは当然知ってますが、この日の音響はマジで最強だった…。私はローエンドが柔らかくてリッチなフォレストの音響が大好きなのですが、この日のビイドロとナパームさんの蜜月感は凄すぎました。専属PAレベルの「ココ!」って場所でのダブ処理や、立体的な音響感など、インディ/メジャーを通して抜群と思った音響、前回感じたのはSOUPで見たスーパーノアだったなあと淳平さんと話したくらい。極上だし強烈でした。終わってほしくないほど良かった。

そしてDavid Plell。私の弦太くてテンション強くて弦高も高いハードモード仕様のストラトを華麗に取り回して会場を幸せなうにしてくれました。直近はボサノバに影響を受けてるって言ってたけど、それはリズムの骨格の話で旋律はもっとビビッドですよね。たったひとりで、アイフォンから再生するトラックとハードモードストラトと声だけでフロアを踊りまくりにさせるその実力よ。。

だいぶお酒も進んだし、ビイドロとDavidが美しすぎて謙遜とかでなくこの後ルロウズが出ることに我ながら蛇足を感じつつも奮い立たせて演奏。ルロウズは7月のポラリスの時がメロウなセットだったので今回は共演に媚びずエッジィなセットで行ってみました。なんとなくの流れはあるものの、その時のノリで曲を変えたりするため超ロングセットとかで無い限り普段からセットリストを紙に書いたりメンバーで共有したりしないのですが、そのせいでこの日のために超久々に演奏する予定だった「蜜蜂」という曲をやりそびれた以外はやりきった気がします。ビイドロとデヴィッドとヘッサムと、それからお酒とフォレストのムードの力で、おそらく屁の音が継続的に鳴るだけでも踊り狂えるくらいにハードルが下がってるホットなフロアにて、アンコールまでありがとうございました!

野口くんこそ今USツアー中ですが、ryo hamamotoさんやEupholks小池くんなどDavidのツアーファイナルらしく駆けつけてくれて、例の病気で私の財布の紐もガバガバになり、気づけばこの日も私以外誰もフロアにいなくなるまで滞在していました。ただ人恋しいだけなのかもしれない。個人的にはメスカル4、ビール2、芋3だったんですが良い蒸留酒は残らないという都市伝説を体現して翌日は割と普通に活動出来ました。改めて皆さん本当にありがとうございました!

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さてルロウズは活動鈍ってるふうに見えるかもですが、今冬〜来年のための仕込みで水面化でがっつり動いてます。具体的な話は追ってしますが新曲出来てる。録音も進んでる。ツアーも見据えている。12月15日。アレもある。とりあえずは10/6(金)秋葉原CLUB GOODMANにてサクラメントの天然エモ/謎グランジの旗手DOGS BARKINGの1stアルバムレコ発、初となるジャパンツアーの初演を盟友グリンミルクとサポートします。この日はもうやたらめったらやかましいと思うし、見える/見えないでいうと逆につまらないくらい見えてるんですが、私心配なのは今回全面サポートしてるDBがかなりハードなツアーのスケジュールなんですが、初来日初演でボーカルのAndyがかかりすぎて1発目で声完璧に飛ばすんじゃないかなって思ってるんですよね…。そうしたドキュメンタリー的側面もそうだし、現在超バズってるEUツアー中のグリンミルクもツアーバンドに花を持たせる気の全くない鋼鉄の鬼演奏を期待出来るし、ルロウズも肉体的負荷の高い新曲を演奏したいところですね!どうぞご期待ください。