7/21 神田
主催イベントと言いながらも、単なるいちファンとしてなかなか東京で見る機会のないshiNmmをたくさん見たいという下心が60%くらいの感じで企画したこの日。でもそれだけだとどうにもカッコがつかないので、初めての会場で、おそらく7年ぶりくらいにセミアコを使い、普段あまりやってない曲もセットリストに多く入れるという自分たちへの負荷、というかプレッシャーもかけつつやることにしました。念のため昼ごろにお茶の水駅そばのリハスタで全力でリハーサルをしてかなり疲弊しながら17時頃会場へ。
shiNmmのまなぶくんは山口→東京のルーティングを下道で行く性癖があるので心配でしたが、今回はシンミリガールズも同乗するから?高速を使ってくれたみたいで一安心。けど約12時間の道を完全ワンオペで来たらしく、しかも会場入りしてもピンピンしてて、音楽だけでなく運転においても天才だと思いました。
会場のPOLARISはルロウズで演奏するのは初めて。東京に5人いるでおなじみ野口くんが音響をやっている関係で企画の機会を頂いたんですが、ガラス張りの感じとかで勝手にオープンでバシャバシャな音響なのかなと思っていたものの、素直な鳴りでそれはそれで非常にいい感じ。生音7:PA3って感じなのでバンドの出音が試されるのもいいですよね。shiNmmのサウンドチェックで既に涙ぐみながらも、我慢してルロウズも粛々とサウンドチェック。ES-135っていうセミアコを私は使ってますが、弾きやすいけどトーンやフィードバック、あとダイナミクスの強弱がストラトに比べて難しくて、そこがどう働くかですよね。けどカッコいい気がするのでその1点に全てを賭けました。シンミリの会場入り前とかサウンドチェック中に近辺の美味しいカレー屋さんに行きたいなあと思ってましたが、彼女たちに早く会いたすぎて、あと彼女たちの音を聞き逃したくなさすぎて食事のタイミングを完全に逃してしまいました。こう書くと我ながら気持ち悪い…けど食事を摂り逃したのが全てです。
先攻はルロウズ。演奏直前は冷静だったり(最近はもっぱらこれが75%)緊張してたり(20%)弛緩してたり(5%)とその時のコンディションとか環境に応じて精神状態は色々ですが、イベントが終わってほしくないから始めたくないって気持ちで演奏をスタートしたのはマジで初めてでした。気持ちを作ってからライブを始めると冒頭のフロアとの温度差で変な感じになるのでフラットなところから曲想で自分も一緒に上げ下げするのがしっくり来るんですが、この日は瞬間を噛み締めながら、胸に刻むつもりで大事に演奏しました。前回東京公演からセットリストを大幅に変えて、メロウめなもの/メロディが立つものを増やしてみました。
7.21 Polaris
1. DOPPELGÄNGER
2. コンコルド
3. ポラリス
4. あとで
5. 他人の夢
6. ヘブン
7. 未明のパレード
8. Q.E.D.
ポラリスって曲は神田Polarisが出来る前からある曲でしたが、作曲した私しかこの曲好きじゃなかったので全然演奏してませんでした。でもこの日は会場の名前にちなんで演奏のチャンスをゲット出来てよかったです。
演奏後Polaris店長のかとうさんからいい芋焼酎がありますよ、といわれて鹿児島の風憚という美味しいやつを教えてもらい、飲み口もやわらかいのでクイクイ行き始めて、ここから終電を逃すイントロが静かに確実に鳴り始めました。
そして後攻はshiNmm。先に結論を書くとこの日の彼女たちの演奏はすごくて、風憚によって脊髄反射モードになってるtwitterに記してたのは「さないさんの声が、まごめちゃんとゆかみりやの変なグルーヴが、まなぶくんの鋭角なギターが、全てかけがえがなかったし、誰が欠けても成立しない、立ち会えた事が奇跡そのものの音楽だった」でした。威圧的な演奏をしてるわけでもないのにかたまりとして圧倒的。初めての会場だったからshiNmmをPolarisで鳴らすってところに成算があったわけではないんですが、結果的にバンドのダイナミクスが死なない良い音響で見られてとてもよかったです。エゴや変な味付けのない素直な外音を作ってくれて野口くんありがとう。唯一の後悔としてはフルで録音しておけば良かったということ。。
終演後は早々にお酒を飲んで幸せなう状態に突入し、自分でお酒を払おうとしてるシンミリリズム隊を叱って(?)お酒買いお兄さんになり、気づいたら私と野口くんとかとうさんだけになり、足手纏い覚束ない足取りで片付けを手伝い、野口くんの好意で家まで送ってもらって撃沈。シンミリたちはまごめちゃんの車で淳平家へ。改めてご来場頂いた皆さんありがとうございました。
体調を崩すことはあっても、蒸留酒は二日酔いをしないという出所不明な格言を体現していた私にとって全く無理な感じの起床。ギャラもまだ渡してないし、シンミリに会ってちゃんとお見送りもしたいし(前夜はさないさんが体調万全でなかったようであまり話せなかった)っていう気持ちと全く同じボリューム感で横になっていたい気持ちで朝から鬩ぎ合い、結局気合いを入れて1時間強かけて小平の淳平家へ。西武多摩湖線に乗るくらいで一回気持ちが途切れかけたのですが、なんとか12時くらいに合流!
ご飯に行く/山口への帰りのタイミングをずらしてもらってまで瀕死の人間を迎えてもらって半分申し訳なくもありつつも、さらに瀕死だから食欲も別になくて何しに来たの?って感じですらありますが、何にせよさないさんのリクエストでみんなで山田うどんへ。淳平さんの娘のひろちゃんとシンミリたちが夏空の下やりとりをしている様子が少年時代とか聞こえてきそうなくらい夏休みの終わりみたいな感じに満ちていてセンチメンタルになりつつ、みんなでうどんを食べ、超オシャレなチーズケーキも食べ、さらにまごめ号で駅まで送ってもらいつつ、見送りに行ったつもりが瀕死の人が見送られるっていうオチで宝石のような2日間がクローズ。
バンドに対して音楽以外の部分で特別な感情になることってあまりないのですが、彼女たちは本当に本当になるべく嫌なこととかにぶつからず、楽しいことと嬉しいことに満ちたバンドライフを満喫してほしい、そしてこの編成がずっと続いてほしいなあ、、と思いました。