20230619

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6/16 東京→札幌①


正午くらいの便だったため羽田空港に11時過ぎに集合しました。こないだの熊本とかも、国内は最近車で移動してたので飛行機が久しぶりで、札幌へ行くのは数えてないけどたぶん5〜6年ぶり。あるいはもっとぶり。怖いから調べません。物販にレコードとカセットが加わり、さらにUSツアー時と異なり機材もあって荷物が激しくなりました、売れて帰路の荷物を減らせますように…!


1時間半で新千歳に到着。記憶を辿ると電車で札幌に向かうのは初回の時以来の超久々のルート。以降はずっと狸小路を目指してバスで移動したりレンタカーを使ったりしてたんだなあというところでした。この日東京は真夏日だったので新千歳空港から外に出た時に涼やかな空気を感じて盛り上がりたかったのですが、こちらもかなりの気温、かつ湿度もまあまあある感じで、アレ?となりました。


入り時間からはだいぶ早く着いてしまったものの、サウンドクルーが空いていたため、機材はスムーズに搬入出来て、何もご飯を食べていなかったため散歩を開始。サウンドクルーには隣にマーシュ亭という洋食の名店があるのですが、オープンが6時でそこまでご飯を我慢できなそうだったのでダラダラ歩いてみました。付近にFACTORYっていうビールとか良い感じで飲めますよ、みたいなところがあったのですが、行ってみたところビールとか良い感じに飲める場所は改装中で、シュールな感じのショッピングモールがあるのみ。この空腹を大事にしておきたい私たちとしては意を決してタクシーに飛び乗り、”Savoy”というスープカレーの名店に行くことにしました。


ルロウズとSavoyの(一方的な関係性だけど)付き合いは長いです。初めて札幌に来た時に右も左もわからぬままなんとなく見つけた旧店舗に行ったのが札幌一食めで、以来私たちにとっては雛が親鳥を見た時が如く「スープカレー=Savoy」という刷り込みがされたため、他の美味しいスープカレーのお店にも色々連れて行ったりしてもらいましたが、結局Savoyがいちばん好き。あっさりしてる方がスープカレーを食べてる…!て気持ちになります。地元のプロたちの評価はどうなんでしょうか?まあ周りの評価が低かろうと雛としては親鳥のところにヨチヨチ行きますが、、。新店舗も節々旧店舗を想起させる内装で、ライスにレモンをかける感じやサラッとした味わいなど完璧で、思わずビールも進みました。そういえば瓶ビールがサッポロクラシックだった。色々ありがとうございます。


幸福なスープカレーとビールでリハをする気持ちが皆無になってしまいましたが、奮い立たせて会場に戻り奮い立たせてリハ。私たちのリハが終わる頃には多くの友達a.k.a.今日の出演者たちが集まってきていました。喃語のメンバーを除いて他のみんなは相当久しぶりだけどほぼ変わりなく(良い意味でですよ)、音楽をずっとやってる人たちは老けないですね。


開演は19:30、この日のトッパーはchikyunokiki。chikyunokikiって明らかに国内で過小評価されてるバンドだと思うんですよね。ビートミュージックに接近したスリリングなMITOHOS収録の曲とか、ロットバルトバロン的な広大なスケールの歌モノとか、細部まで手を抜かないアンサンブルで丁寧で刺激的。この日最後にやってた曲は引き延ばしてこの一曲だけを1時間食らうライブをやってもいいのではと思うカタルシス感の曲で、素敵でした。


NOT SUNCHILDS、ハシモニュウは禁酒して酒解禁してまた禁酒←イマココ らしいですが、酒を飲んでなくても良い意味で全くヘルシーさの無い美しく暗い魂の叫びといった感じのオルタナティブ。全部びっくりするくらい素晴らしかったのですが、特にベースとハシモのステージングが特筆すべき良さでした。ミドルテンポのダウナーな曲とかでたっぷりと空間を使っている曲の表現とか、シンプルだけど力強い推進力があって見事…!


この日を仕切ってくれた喃語はホームのサウンドクルーで見るとより一層伸び伸びとしてて、かつ出音の説得力がこの日1番でした。PAのジャッキーさんが喃語の直近の録音をやってるからなのかも。初めて共演した時の彼らの音楽性は鬼アングラドロドロプログレだったのですが、現在はここをご覧の皆さんもご存知の通りブラッシュアップされまくってテクノとかトランス、アンビエントにすら接近してるような音の気持ち良さ。この日の3組の中でも音楽性の変化具合だと突き抜けてますよね、そしてそれが上手く、無理なく進化しているようにきこえます。


ルロウズは2日間でセットリストを変えよう、ということでまずこの日はUSツアーでもやっていたセット。死ぬほど歌詞をど忘れした部分もありましたが、ダブルアンコールまでもらえて、ばっちりやり切りました!物販は売れたのですが決死の覚悟で持参したTシャツが全くふるわず、今日とかすごく暑かったのに実力不足でした。。


1.MOB

2.鋏のあと

3.睡蓮

4.演じるサイン

5.ヘブン

6.アルマジロ

7.Q.E.D.

En

8.The Great Journey

9.未明のパレード


サウンドクルーがピザを始めたらしい、しかも店にピザ釜があるらしい、という噂は聞いていたのですが実際に頂いてみて生地がすごく美味しくてびっくりしました。テキーラがなかったので芋焼酎をたくさんいったことにより味覚がぐにゃぐにゃになってたのが申し訳ないくらい。ご馳走様でした。


終演後はタクシーでnessie大竹家へ。お土産に買って行った電気ブランをみんなで飲みながらワンルームの限界突破をするテトリス撃沈でしたが、車のスーパー移動がないと疲れの量が一桁少ないですね。割と幸せに撃沈。



6/17 札幌②

10時前くらいに起床。札幌でひんやりした空気を味わってウヒョーってなりたかったもののこの日も暑い!けど天気は晴れていて悪く無いです。

大竹くんを交えて大竹家がお祝い事があると行くという由緒正しい”あら政”というお寿司屋さんへ。北海道は回転寿司からいきなり美味しいよ、とよく言われますが、そこを2段階くらいいきなり飛び越えたお店で大トロや鮑、数の子、ウニなど豪華絢爛なお魚たち。さらに北の大地の地酒たち。冬花火という栗山町の酒がスマッシュヒットをしつつ、瓶ビールとかも飲んじゃったりして、すでに過入力気味ですが最高。さらに帰路たまたま見つけたトルコ料理屋で初体験のトルコアイスを食べました。ここのお店がそうなのか、そもそもトルコアイスがそういうものなのかわかりませんが個人的には雪見だいふくでした!


この日の会場はREVOLVERという円山公園にある場所。タクシーで機材を搬入してからワトラルの奥という紹介してもらったレコ屋さんに行くとなんと矢野さんが店主で、積もる話もしつつPAREIDOLIASアナログやカセット、ÖKUMENEカセットなどを取り扱ってもらえることになりました。札幌の皆さん、近くにお立ち寄りの際はぜひどうぞ!


会場に戻りリハを済ませてからnessieチームと一緒に夕飯へ。福留というムーディな町中華で五目やきそばを頂きました。なんでもない会話を交わして、そういえば以前高円寺のベトナム料理屋に彼女たちと行った時を思い出しました。


会場に戻りすぐ開演。REVOLVERはローミッド〜ハイミッドに音が集約されている感じのバシャバシャな音響で、パンク/ハードコアのライブが多いっていうそれも納得の、ロック的な生音をバコーンとブーストしたような感じだったので、果たしてここでnessieがどう聞こえるのかなあと思ってましたが、好きすぎる私の偏差もあるかもですが今まで見た中でいちばん素晴らしい演奏に感じました。音量とステレオ感、レイヤー感に対するバンドのアンテナの高さはダントツに凄いと思うし、何よりわかりやすい爆音やストップ&ゴー、強いビート感とかのロックバンドのクリシェを全て執念なまでに避けながらロック界隈の中で勝負しているのは超ハードモードだと思いますが、本当に尊いと思います。新しい価値観を提示している真のオルタナティブ、一秒でも早くゴッチさんとかジャイルスピーターソンとかに見出されて正しく評価されてほしい…!


2組めのRen&Mashuもすごかったです。大竹くんがこの順番でイベントを組んだ狙いが凄く伝わる、静から動へじわっと上昇していく素晴らしい演奏。いくらでも小難しく出来るような組み合わせをポップかつファニーに聞かせて、でいて凄く踊れる、連くんはolololopでも非凡な才能を見せてますがMashuくんも最高でした。


3組めは個人的に楽しみにしていたGlans。札幌のニューカマーでいまいちばん勢いがあると言われていて、私の信頼する友達もみんな良いと言ってたので良いんだろうなあと思ってたのですが、予想通り素晴らしかったです。特に良かったのはボーカルのたっくんのカリスマ感、それからドラムの上手いんだけどそれだけじゃなくて死ぬかもしれないレベルでフィジカルを突っ込んでいく感じ。この日観た感じだとトランスぽい感じとエモ・ハードコアぽい感じがセットリストで混在していて音を変える過渡期なのかなあと思いましたが、それ含めて、というよりも若さと今後の変化/深化がより楽しみでした。6/24にAyatoと一緒に中野MOONSTEPに出るみたいなのでまた観に行くつもりです。


そしてトリはルロウズ。Glansでもうみんなお腹いっぱいになったんじゃないかなあ、という気持ちと、昨日のソリッドなセットと違いこの日はメロウめなセットにしてたのでこの日のアヴァンギャルドな流れに乗れないかもなあと思ってはいましたが、そこはキャリアの成せる技というか、昔だったら日和ってたかもしれませんが今は「何が?」っていう鈍感力で演奏を出来るようになったので、まあむしろ良かったのかもしれません。超久しぶりに演奏する曲やスタジオワークではあまり自信のなかった曲も含めてやり切りました。前日のセットはアメリカツアーで磨きまくってたから経験値で半分オートマティックに演奏できましたが、この日は誠心誠意一生懸命夢中で演奏した感じ(余計なこと考える余裕なし)。それが奏功したのかなと。


1.DOPPELGÄNGER

2.コンコルド

3.御盾

4.他人の夢

5.あとで

6.象を撃つ

7.未明のパレード

8.The Great Journey

En

9.Q.E.D.


無事、というか精度の高い演奏を出来てホッとしたのに加えて素敵なテキーラがあったのも手伝ってお酒を飲んで幸せなうスタート(アンコールの前奏のところから)。会場でそのまま打ち上げが出来たので、久しぶりの再会となった江河さんとオリンピアの本間さんの話などしながら、それからたくさんの人と今日のイベントは良かった、本当に良かった、みたいな話をしながら再びこの日も大竹家へタクシーでGO。氏のプライベートテキーラやふるまいパスタなどに舌鼓を打ちながら幸せに撃沈。これはツアーというよりかはご褒美、とかの類だなあと思いながらテトリスをしました。



6/18 札幌③→東京


10時前くらいに起床、この日は急にちょっと寒いくらいのレベルで涼しい‥!飛行機が14時だったのでまあご飯は食べていこうか、と近くにある五⚪︎堂でスープカレー。やはりSavoyがスタンダードになっている人間からするとライスにレモンがあってほしい気持ちになりますね。札幌ラストご飯がこれでよかった…!という気持ちになる幸せな食事でした。


札幌駅までタクシーで向かい、そこからJRで40分ほどで空港。空港で極限まで荷物を預けてボディバッグひとつで1時間40分のフライトであっという間の羽田。夕暮れ時ですが日曜だったのとモノレールと中央線快速始発の技で非常に快適に帰宅。改めて、今回はツアーではなく単なるご褒美でした!関係各所皆さん本当にありがとうございました。