20230328

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 3/26 ポートランド→シアトル

9時前くらいに起床。相変わらずの寒さではありますが天気が良くて良かった。体調ですが全快ではないものの昨日よりはマシな状態になってて良かった…。とはいえ節々も痛いし、鼻の奥辛いし、ちょい熱っぽいし、体温とか計ると数字で引くかもしれないので知らんぷりして引き続き省エネ回復モードで夜まで過ごすことにしました。

セス様にポートランドのいちばんカッケーとされるミシシッピ通りからちょっと外れたところにあるVictoriaというヴィーガンカフェバー的なところに連れて行ってもらって朝ごはん。セス夫妻はヴィーガンなんですがセス様自身は朝からIPAをグイグイいっててさすが(?)な感じ。私はヨーグルトとシリアルとフレッシュオレンジジュース、淳平さんはフレンチトーストと紅茶、上田くんはヴィーガンブリトー、とこう聞くと上品な小鳥くらいの分量だと思うじゃないですか?実際はヨーグルトは洗面器くらいのサイズ(鬼甘)、フレンチトーストは座れる石くらいのサイズ(鬼甘)、ブリトーはヨークシャーテリアくらいのサイズ(鬼密度)で私と淳平さんのバイオリズムを破壊する感じでした。でもセス様にご馳走してもらってしまった…ごちそうさまでした。

洗濯もさせてもらってフカフカの衣類もゲットして、2泊もさせてもらったお礼をセス様に。振り返ってみればセス様はルロウズのポートランド公演は全部来てくれてる気がする、律儀で物静かなナイスガイです。本当にありがとうございました。

体調は私よりもどちらかというと淳平さんの方がピンチ。瀕死の一歩手前くらいの場所で薬で正気を保ちながらギリギリの感じでシアトルを目指します。出がけにUpright Coffee Roasterでコーヒーをひっかけて行って、もちろん美味しかったしお店もカッコ良かったのですが、ほぼ間違いなくDeerhoofのサトミさんが店先にいたような…。

今回ヘッサム様に紹介してもらったWalgreenの風邪薬シロップなんですが、アホな子供が勝手に開けてイッキとかしちゃわないようにするために蓋を結構な力で押し込みながら捻ってあける仕組みになってて、聞くとアメリカの薬はほぼ全部この仕様になってるそうです。それ自体はへ〜〜ってなるんですが、閉めた蓋が割と雑な作りになってて順調に溢れます。

少しの渋滞に巻き込まれつつシアトルに着いたのは6時頃。まずは本間さんに予約を取ってもらっていたYoroshikuという日本食レストランへ。ここもシアトルに来るたびに来てるから通算で4回目!ラーメンと焼き鳥とアイスクリームでお店が分かれるようになってて、我々は本間さんのいる焼き鳥の方へ。店内に入るとルロウズ流れてるし、とてもここには書けないくらいご馳走してくれるし、体調ギリギリでも無理して行って良かった…。酒を飲めなかったのが唯一無念、特にシメサバが最高に幸せでした。本当にありがとうございました。

ご飯(と薬)で幸せになりつつそのまま会場へ。Clock-Out Loungeはシアトルの南の外れくらいにあるベニューでキャパも広く雰囲気もよく治安も悪くなさそう。この日1組目のバンドにドラム貸してって言われてたのに呑気にご飯食べてて入りが遅れてしまいました。すいません。Powerbleederのデビッドにも一年ぶりの再会。みんな義理堅く会場まで足を運んでくれて嬉しいです。

この日のトッパーはBeautiful Freaks。まあ平たくいうとギリギリな感じのカオティックパンクなんですがこれがまあ良かった!カネロアルバレスとジェフベックを足して2で割ったようなギターの人のシールドが海藻くらい絡まりすぎててたびたび音出なくなってたり、指弾きなんだけどめちゃくちゃ暴れながらストロークしてたり、とにかくそこここにロマンがあって、That's what I want to see at the rock venueって感じの最高に全力なバンド。終わった後ベースの人はチアノーゼ出たりしてました。

2組目はルロウズ。昨日に引き続き薬に頼ってはいましたが昨日よりも攻めた(キーの高い曲も混ぜた)セットを出来て、その気持ちも込みで勝ちました。声は10割とまではいえないまでも無理な発声をしなければいける感じ、そして直前までトムウェイツみたいな声になってた淳平さんも土壇場で復活(薬の力で)。シアトルは前回に続き今回もかなりお客さんも多く、パワフルな共演の中でアピール出来て連続で来てくれている人も多く前進している感じがあってすごくいいです。

そしてトリはBlack Ends。一昨日はサポートドラムだったためセッションぽい感じだったんですがこの日はレギュラーのビリーという中島美嘉とマリリンマンソンを足して2で割ったみたいなドラマーが出演。この彼がマジで凄くて、超音がでかい+独特なタイム感のドラムを叩く感じで、野生味溢れるグルーヴをバンドに与えていて端的に最高でした。ニコルは声飛ばし気味ということでハチミツをナイフで掬って食いながらライブをやってましたが、スケールのデカい感じ、ミステリアスでラウドな感じ、素晴らしかったです。シアトルの中でも今1番特別なバンドって言われてる理由が今日すごくわかりました。日本に呼べるといいなあ。彼女たちくらいのクラスのバンドになると私1人で仕切るのはちょっと辛いので、これを読んでる人で興味あったら連絡ください。

終演後は1時間くらいかけてオリンピアまで移動して再び本間さんの家に。残りHP0になっていた私は即撃沈。今回のアメリカツアーの大きな目的だった「新しい繋がりでイベントを作る」「強いバンドと繋がる」が実現した素敵な夜でした。