約半年に亘る準備を経ての、バンドとしては通算5回目のUSツアー。私が急に思い立って剃髪した以外ではアナログや機材などの荷物も問題なく届いたし、メンバーの体調も問題ないし、概ね現状想定内です。とはいえTシャツは3/2ロングビーチの時にオークランド在住の奴が郵送だと間に合わないから直接届けにいくね、って440マイルもあるのに言ってきたり(2/1入稿〆だったのに2/26に印刷サイズはどうしたいって聞いてきてたから余裕こいてたと思う)、カセットは現状まだ届いてないし、オースティンのライブが一個ショウケースとショウケースの間のニッチな時間帯になってたり、多少怪しい雲行きのパートもあるけれど、まあツアーってそういうものですよね。
上田くんがデイトレーダーばりの価格チェックをしてた事により羽田⇄LAX直行便のデルタを70000円でゲットしてて、たぶんこれって相当底値だと思うんですが、しかも羽田夕方発LAX昼前着っていうすごい便利なタイミングだったので往路は満員。去年が真横になって寝れるくらい空いてたので、ご時世が変わったんだなあと改めて思います。
デルタの場合FlyReadyっていう事前チェックインみたいなオンライン手続きがあるのですが、一般的なそれと今回はワクチン接種証明のjpgデータを添付して終わり。印刷して持ってきてって書いてあったんですがそれも結局ノーチェック。事前PCRもなし(同行するレーベルオーナーのヘッサムは先週まで香港にいたためPCRしてました)。出国は前回の50倍くらい気楽でした。
17:30羽田発、10:50LAX着の10時間のフライトだから搭乗して夕飯だけ軽く食べたらすぐ寝ると時差ボケ対策になって翌日も健やかに動けるな、と脳内でシミュレーションしたものの、結局は謎の貧乏性のせいでエルビス→ショーシャンクの空に→エイミーワインハウスのドキュメンタリー→ワンスアポンアタイムインハリウッドを全力で見てしまい、着いた時にはもうヘロヘロ。隣の人はナイスガイだったのですがずっと咳しててそれも少し気になったのと、あと機内が予想の30倍寒いアメリカ室温になっててそこもヘロヘロに拍車をかけました。
LAXに着き、毎度緊張する入国審査なんですが今回は体感40秒くらいで終わりました。紙に書くやつもなかったし、キオスクみたいなとこでパスポート記録されるやつもなかったし、挨拶してパスポート渡して写真撮られるだけで入国目的も聞かれなかったし、さらに税関審査もなかったし、ザルすぎて逆に心配になるほど。ともあれありがとうございます。
LAは快晴だけど寒い!10℃あるかないかくらい。あと何回来ても華氏表示とかポンド表示に慣れない。1月くらいからニュースや気候もチェックしてたけどぐちゃぐちゃな異常気象が続いてるみたいで、こないだまで雪降ったりしてたみたいです。飛行機は別便だったレーベルオーナーのヘッサム様とレンタカー屋で合流し、今回の相棒はクライスラーのパシフィカに決定しました。パッと見た印象だと4人+楽器+スーツケース+物販が絶対載らなそうだったんですが、そこはまあテトリスの技術の見せ所だと思ってます。レンタカー車内にケミカルなレモンの香りを発するペーパーが10個くらい配置されてて、前のやつがどれだけ臭かったんだろう…。ただケミカルレモンの匂いが寝不足に合わさって超気持ち悪くて、まあまあグロッキーになりました。
ヘッサム様の運転でまずはLAXのあるイングルウッドからハリウッドのProfessional Drum Shopへ。思い切るとかそういうムードもなくサクッと$700くらいのハイハットを買っていてシャッターチャンスを逃しました。
その後クレアモントにあるヘッサム様宅へ。レコードと前回置いていった物販と機材を回収し、近くにあるIn-N-Outというハンバーガー屋さんのドライブスルーで買ったハンバーガーでアメリカ一食目。In-N-Outって西海岸チェーンなんですが、チェーンとは思えないくらいレベルが高いと思います。味も美味しいし、チェーンだと雑な応対をするスタッフも多い中In-N-Outのスタッフはマジでそういう人がいないし、安い。私はグロッキーだったのでチーズバーガー一個だけにしたんですが、ハンバーガーの匂いがケミカルレモンの匂いを中和してくれて復活出来たので、ポテトとかも食べれば良かった…。
機材をテトリスしてからヘッサム様と別れ一路オレンジカウンティへ。ロサンゼルスの凶悪な渋滞は3時くらいからあるので節々ノロノロしつつ、淳平さんの3年ぶりのアメリカ運転で右車線に吸い込まれつつ、6時頃にはランチョサンタマルガリータという軽井沢みたいな雰囲気の兄帰宅へ。
近くのウォルマートで食材などを買って、出来るうちに自炊。この日は疲れてて凝った料理をする気にならなかったので牛肉とトマトのパスタを作りました。Ballast PointのIPAがすごく好きでカリフォルニアにいる時にはよく買うのですが、普通のスカルピンがなかったのでグレープフルーツスカルピンを試しました。結果最高、というかバラストポイントのビールでハズレはないのかもしれない。甘かったら嫌だなぁ、と思ったのですがグレープフルーツの香りがくすぐる程度の深い味わいで、食前酒として最高でした。
結果ワイン飲んだり話したりしてるうちに完全に電池が切れて、犬でぽかぽかしながら撃沈。結果30時間くらい起きてた気がします。