11/10 池袋
池袋でのライブ自体がルロウズでは初、なのですが私は母校が池袋なので、どこもかしこも感慨深い。勿論街は様変わりしているものの、北口出たところにある伯爵とか大都会とかにもう既に突き上げる感情があります。スポンサーかっていうくらい行った餃子楼はもうないけど、ロサ会館とかはまだあって、でもロマンス通りは平日だからなのか賑わいに欠けていて、月日の流れを感じます。
about tessタクトさんが新宿motionを離れてから手刀でブッキングをやっているという話は知っていたのですがずっとご縁がなく、今回晴れて機会を頂けたのですが、前バンドから数えるともうすぐ20年くらいの仲になるので、今回この記事にあと何回書くかわかりませんが、”月日の流れを感じます”。けどタクトさんは怖いくらい面影が変わらず、たぶん100年後に会っても同じ気がします。
手刀には大昔に一度メン募で知り合った人の演奏を観に行った記憶がうっすら。その時はもっと狭かった印象だったのですが、いやはや20周年なんですね。あまりご縁がなかったので上っ面な響きになってしまうかもなのですが、おめでとうございます。
リハを済ませてからは私のリードでメガネたちを前打ちに意気揚々と連れて行きたかったのですが、当時知ってたお店はもう全てないので実質初見。手刀のスタッフの人に聞いた帆立屋という居酒屋で打ち合わせを兼ねて乾杯。
トッパーはabout tess。about tessの音楽って独特で、セッションぽい編成や構造だけど完全作曲、みんなメタルぽいいでたちだけど非メタル。最後にやってたトランスっぽい曲のリフだけを展開一切なしで2時間とか聞きたい…!バンドでキャリアを重ねるひとたちは、配分はあれど進化するか深化するかの2択と思いますがabout tessは間違いなく深化するタイプの人たちですよね。凄みがありました。
ルロウズはここ最近やっているレパートリーで演奏。よく言えば成熟した、悪く言えばだんだん予定調和に近いものが出来てきてしまったので、そろそろこれやめます!バンド内でのワクワクやドキドキのために急にやめます!でも実はまだ新譜をリリースしてから1ヶ月くらいしか経ってなくて、本来はそれのプロモーションって意味でもゴリ押しすべきですよね。。
手刀は最初外音を聞いていてちょっとドラムの音のレンジの狭さやギターのバランスなどに違和感を感じていたのですが、valowsの後半くらいから個人的に馴染んできて、中音もシンプルで程よい分離感でやりやすく、わたしたちの演奏は良かったと思います(ダメだったらすいません)。valowsとはどっちが真のロウズか勝負をするつもりだったのですが引き分けとなりました。
終演後はなんとなくテキーラを飲まないといけない衝動に駆られてテキーラ。するとvalowsの面々が瞬時に反応してテキーラ×4。私は長くお酒を飲むタイプではないので、この日夕方くらいからずっとお酒を飲んでいて終盤は割と不幸せなうになりました。でも迷惑はかけないのが大人。
懐かしさでいうとむしろこの日のほうだったかもしれません。グリンミルク、MOTHERCOAT、俺こん、SiMoN。ルロウズは2010年結成なのでキャリア12年ですが、この日は全員私たちより先輩。オルタナティブし続けている人たちの中に混ぜてもらいました。
こんなに近い界隈の音なのに何気に久しぶりの顔ばかり。たまにはこういうのもいいですよね…っていっこ前の記事でも書いてた気がしますが、人間は過去があって今があり、今があって未来があるものだから、まあ、いいのでしょう。
トッパーはMOTHERCOAT。ギガさんはいつだってわたしたちのポップスターだし、MOTHERCOATは0から1を作るバンドだと私は前から思っていて、発明の人たちのイメージ。ディープパープルくらい編成が流動的だけど、どの編成でも”節”があるし、内部は大変かもしれませんが外部には軽やかでしなやかなフィーリングが伝わりますよね。
ルロウズはメガネの都合でリハなしだったのですが、ERAはたぶんこの日のラインナップの中でいちばん出演している自負もあるので、極力音出しせずに演奏を開始しよう、という何との戦いかわからない、PAにとって迷惑千万な謎の拘りを発動しました。オーディエンスがいる環境で、セットリストにも入ってる曲をワンコーラスサウンドチェックするのって、その時オーディエンスはどうしていいのか困りますよね(何か特定のバンドをけなしているとかはないです、あくまで私たちの場合)。見て見ぬふりをしてる感じを強要されるというか…。セッションバンドとかだとそこから曲がローリングスタート的に立ち上がっていって鳥肌立つとかあるけど。。まあ、好き嫌いというか、善悪ではなく美学の問題だし、その謎の拘りのせいで音出ないとかバランス地獄とかはあるし、そうした想定外の時に「何が?」って知らん顔をする訓練を積んでいるので、私たちはきっと大丈夫!でもPAの人にその価値観を押し付けてごめんなさい!
グリンミルクは相変わらず(褒め言葉)。他2人がアンプの壁で暴力的な音量を放射している時に一人剥き身で生音で立ち向かうAちゃんは侍だと改めて思いました。Aちゃんのドラムを見るたびに、ドラムの真髄って一生懸命なシングルストロークだって心から思ってしまう。世界を股にかけるバンドってやはり出音の意思が違いますね。
俺こんのトロピカルなポリリズムを食らい、SiMoNさんでクールダウンし、2022年末のオルタナティブたちの最前線で満腹になったあと、なぜかまたテキーラを飲まないといけない衝動に駆られてテキーラ。クエルボじゃない珍しいテキーラありますか、といったらあまり知らないテキーラをいただきましたがやさしい酸味と飲み口の、お酒じゃないみたいな、まあつまり危険なやつでした。美味しかったです。
そういえばそもそもMITOHOSというコンピはコロナ禍でライブバンドたちが目標を見失ってる(自分たちを含めそのように感じた)時に生存確認とモチベーション設定の意味も込めて立ち上げたプロジェクトだったのですが、こういう実際のライブイベントもじゅうぶんそれに当たりますよね。そういう気付きの場でもありました。
なおERAの話でいうと、ルロウズは12/29に恒例(だけど復活)の年末イベントに出演いたします。また、これはだいぶ先の話になるけど、4/23にERAで主催でイベントやります。これだけ先のスケジュールおさえてるということは、まあつまりアレなんです…!12/3の秋葉原GOODMANのイベントも併せて、引き続きルロウズへのご贔屓よろしくどうぞ。