6/19 幡ヶ谷
前回ERAでのライブが少し硬い演奏になっていたのもあり自分たちで内容に満足できなかったので、普段は連続で見に来てくれる方のため、あと自分たちで作業的にならないようにセットリストを変えるのですが、今回はほぼ前回と曲順含めトレース。もしまたう〜んってなったら色々根本を触ろう、と思っていた、その意味でターミングポイントとは言わないまでも一つの節目のライブと思っていました。
関東は梅雨入りしているというのに快晴、真夏日。ロードイン/アウトに雨は大敵ですが、酷暑もそれはそれで大変です。フォレストリミットは会場に車を横づけできないので、100mくらいのでこぼこの道を台車でギターアンプ、ドラムセットなどをフウフウ言いながら運搬しました。
花園distanceや堀嵜菜那さん、MUSIC FROM THE MARSなどがじょじょに集合してきて、リハ後は上階の「串猿」という居酒屋で有志でテラス席(というと聞こえはいいけど実質ほぼ路上)で乾杯。万が一良くない演奏をしたときの言い訳を作りたくない、という理由で、これまでずっと演奏前に飲酒はしないマイルールを作っていたのですが、ここ最近はたまに飲みます。花園チームや堀嵜さんとここ最近の話をゆっくり出来て良かったです。
18時半から?meytélのDJでスタート。以前はノンビートものやエキゾなどを多用してた印象でしたがすっかりスタイルを変えてテクノ、インダストリアル、ノイズなど硬質なセット中心。転換もクローズも全部お任せしたのですが、堀嵜さんの前後でムードを変えたりとすごくイベントに寄り添ったセットになっていて、1から10まで頼もしい…!
MUSIC FROM THE MARSは観るのも久しぶり、共演するのはさらにずっと久しぶり…!年内リリース予定の新譜やMITOHOSコンピの曲などを中心に演奏していましたが、この日の音響は管楽器や鍵盤が豊かに聞こえていて改めてアレンジのマエストロぷりを感じました。色彩感の強いコードを使ってるけど、楽器間の価値交換や押し引きなどで進行する感じ、あとヨッシー氏のバランス感。結成25年と聞きましたが伊達じゃない。
2組めはルロウズ。昔は鉄火場みたいな、ガチンコで音で殴り合って自分たちが1番に見えるような作りを主催イベントで目指してたのですが、今はそういう欲望は良くも悪くも霧消して、作った枠組みの中でどう自分たちが仕事を出来るか、偉そうな言い方をすると全体でどう表現するか、みたいな全体感を重視する考え方をするようになりました。私欲という意味ではとにかく【MITOHO SESSIONS】をブランド化させたい、この1点。今回は堀嵜菜那という才能をとにかく私たちのいる界隈に紹介したいという一心だったので、その前に出てフロアの空気を出来る限り温めたいなあと思っていました。
6.19 FORESTLIMIT
1.MOB
2.鋏のあと
3.睡蓮
4.演じるサイン
5.ヘブン
6.未明のパレード
7.Q.E.D
そんなわけで前回下北沢公演よりものびのびと、かつやり切った、という演奏が出来た気がします。楽しんで頂けたら何よりでしたし、物販を手に取って頂いた皆さん本当にありがとうございました。
3番めは堀嵜菜那。当ページやルロウズSNSでも言葉を尽くして絶賛していましたが、そしてもちろんその言葉に嘘はなかったつもりですが、超正直なところ過去の共演時凄かったところをデフォルメしてたような気がして、なんせ客観的には1回ソロ、1回バンドで共演したのとコンピで参加してもらったってだけの間柄なので、堀嵜さんに無用なプレッシャーをかけたりとか大袈裟すぎる物言いになってなかったかな?と少し不安だった部分もあったのですが、あとは他が皆バンドなのでフロアの耳がアジャストできるかなあとかも少し思ったのですが、全て杞憂…!
強烈にギクシャクした伴奏の上を天真爛漫な言葉が童謡のようなメロディと滑空して、経験したことのない原風景を全身で体験するような、凄まじいライブ。CDも売り切れていたのでこの感想は私だけのものではないのでしょう。これまでシリーズ未踏峰で数々の名演をフォレストで見てきましたが、控えめに言って3本の指に入る演奏でした。
トリの花園distanceもなんだかんだで共演は久しぶり。プログレ感が後退してテクノ感が増していてフレンドリーになっていて、でも根っこにある圧倒的に我が道を往く感じ、媚びないサウンド、解決しないコーダ、こちらも素晴らしかったです。鍵盤のぴサス氏が体調崩していたと聞いていたのですがいつも通りニコニコしてたし、串猿でニコニコお酒飲んでいたし、きっと大丈夫なのでしょう。
終演後はDJ?meytélのスピンが楽しくて空きっ腹なことを失念してお酒を飲んで幸せなう状態に突入。これだけFORESTLIMITで定期的にイベントやってるのに他シーンへの人見知りによりフォレストの界隈の人と接点があまりなかったのですが、この日チャンテル氏に紹介してもらって漸くエママウスさんと繋がれました。やったね!
しかしこの頃にはビールの炭酸に疲れたためメスカルに移行したチョイスが凶と出て全ての私の能力が50くらい下降するタームに。打ち上げに全員で移動する、ってのも野暮かなあと思い梶氏を巻き込んで近くのケバブ屋で6000円くらい投資してケバブを買ってきたものの時既に遅しで、会場に戻ったときには殆どみんな帰っていました。結局いる人たちにケバブを分配する謎のお兄さんとなり、最終的には淳平号で梶氏と堀嵜氏をおうちに送り届け、能力0+尿意ラモーン状態の私も届けてもらいました。山本淳平様ありがとうございました。
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なお既に発表されていますが次回ルロウズは7/23(土)超久しぶりの小岩bushbash。機材師匠の魚頭氏率いるCONGRATULATIONSと共演です!またロサンゼルスのミュータントパンク、MEDIA JEWELERジャパンツアーに帯同して9/3(土)山口オルガンズメロディ、9/4(日)熊本ナヴァロ(ルロウズは9/2(金)大阪para-diseもやります)、さらに9/9(金)に下北沢ERAで千秋楽公演を【MITOHO SESSIONS】の看板でやります。札幌の喃語、横浜の左右と一緒。なお一緒に来日するDJ Privacy Settingsが当日のDJをやってくれます。録音もすぐ始まる。ルロウズの次の動きをご期待ください。