USツアー0日目
コロナ禍でのUSツアー。私も色々情報を調べましたが4月におとぼけビ〜バ〜がUS+ヨーロッパツアーに行くって情報を見た程度でまだあまり聞きません。恐らく皆様子見してると思うので後学のためにも記録を残していきます。
そもそものアイデアは昨年の春。そして実際に動き出したのは東京オリンピックが終わって少し後の秋くらいから。その頃はデルタ株について少しずつ知見が出てきていて、連日の感染者数などについても予断を許さぬ状況ながらもピークアウトが見えてきた感じだったと記憶しています。巨大フェス復活の話や海外のバンドのツアーの話もこの頃には幾つも耳にしており、”冬”という不確定要素を眺めつつも、リスク回避だけ考えていたらこの先5年くらい動けないかもと思い決断しました。その後の時代の流れは皆さんご存知の通り。オミクロンという新しいウイルスの形がアフリカで確認、ヨーロッパで蔓延、みたいになっていた12月頃はブッキングなどを進めつつも結構暗い気持ちになっていました。
前回までのノウハウが通用しない局面が本当にたくさんあるので、メモ的に。
①隔離期間
日本の水際対策は世界屈指の厳しさで、飛行機を取る(=ツアーの〆を決める)タイミングでは帰国後隔離2週間と言われていました。リリースツアーだし、国内で動けなかった分大規模に展開したかったし、この後記しますが諸々の経費が上がってる分お金が必要だし、本当はもっとスケジュール組みたかったのですが、帰国後2週間隔離っていう足枷が結構大きく今回のボリュームになりました。まあ現地での健康リスクを考えるとあまり強引にしすぎない方がいいのかもしれないし。
その後状況が好転し10日になり7日になり、これを書いている現在ではカリフォルニア州からの帰国は3日でOKとの事。また変化があるかもしれないので、これに限らずですが1次ソースの情報が本当に大事に感じてます。なおアメリカ入国時は隔離とかはありません。
②入国、帰国条件
これは今なお変化してるぽいし、帰国時にまた要件が変わりそうな気配に満ちてますが、入国審査で要求されるワクチン接種証明と航空会社が要求する陰性証明について。ワクチン接種証明として日本が推奨しているのはアプリで、ただアプリ入れるだけではダメでマイナンバーカードと紐づける必要があります。私はこのためにマイナンバーカードを取得しました。捕まらない限り番号で管理されない人間でありたかった…。
陰性証明については各航空会社によって要件が違う模様。私たちが往路で使うデルタ航空は1日前までの検査でないとダメ。PCRとか抗原検査って色々な受検チャンネルがあると思いますが、英語で○○の情報が印字されてないとダメ、とか結構厳しいような、巷の情報だと案外柔軟対応である、とか情報が錯綜していて、脳が狂いそうになります。
色々調べると空港にも検査場のある木下グループのPCRなどが条件を満たしているようですが、予約必須なのと当然それなりに方法によっては時間/費用がかかるので、ケチな我々としてはビジネスマンのようなスケジューリングが肝です。
帰国時の陰性証明について、これも調べてるのですがどうやら$80~$200くらいの相場のようで、これでバタつくだろうなという見通しで最終日ギリまでライブを詰め込むのはやめておきました。明るい見通しと素敵なお誘いがあればやるかもだけど。
③各種経費と郵便物
2020年の時にはモロ影響を受けた+最後まで戦いであった飛行機について。これまでは東京ーロス間は中国価格破壊系の航空会社が入っていたためひとり往復5万とかであったのですが、コロナ禍で中華系は全て廃線となっており、自ずとひとり10万〜12万くらいまで上がってました。ケチその2の上田氏によるトレーダーが如きウォッチの果てに底値のタイミングを逃さず取ったので、これも諸々を考えると最高の立ち回りが出来ました。前回帰国当日の飛行機キャンセルというオモシロ伝説の挙句のお詫びクーポンをもらえており、それも利用した事によって、数字上は過去最高のコストパフォーマンス。
受託手荷物に関するルールが以前より格段に厳しくなっていて、秋以降に参入したLCCのZIPAIRやLAXではなくサンディエゴ国際空港とかジョンウェイン国際空港発まで範囲を広げつつ天秤にかけていたのですが、結局これもパンデミック以前の条件でいけました。Thanks to googleフライト…!
借り手市場かなあ、と高を括っていたレンタカーは予想外にも値段が上がっていた印象です。3人+スーツケース3個+ドラムセット+アンプ2個+ギター+ベース+物販、そして約1ヶ月間ほぼずっと乗る居住性、安全性、車上荒らし、飛び石などを勘案するとミッドサイズ以上のSUVやでかめのミニバン+フルサポートとかになるんですが、全体に前回より5〜6万円くらい上がっているイメージ。みんな借りてないだろうから超値下がりしてると思ったのに…。小ぶりのアンプを買えば車のランク下げられるんじゃないかとか、youtubeでアメ車の荷室の動画を見まくったりした挙句ちょっとした裏技で結局これまででいちばん安いレンタカーを手配出来ました。持つべきは友達。
wifiはケチその2が担当だったのですが、かなり値上がりしているようでした。2割くらい高くなったようです。
郵便物について。コロナ禍でEMSの条件が変わり、さらに特別料金がかかるようになりました。イメージ約1.5~2倍くらい料金が急に上がった。。さらにSAL便とか航空便は扱いがなくなり、荷物を追跡しながら送りたければEMS一択になっています。なお本来は3日で届くものなんですが、ケチその1である私が時間かかることを考慮して2/9に送った荷物は2/27現在追跡情報的にはまだ東京…。ケチその2が2/14に送ったベースは2/21に現地に届いたことを考えると、どうにもキナ臭い、っていうか半ば絶望ベースな感じですね。リリースツアーでリリースしたフィジカルがないっていうのはまだ現状笑えないです!
④物販制作
『PAREIDOLIAS』は我ながらとても良い気持ち良い音でアルバムが作れたので、12inchにしようと思ってました(10月くらいから思ってた)。アメリカではCDはLPやカセットに比べて売りづらく、ステータス的にもフィジカル感的にも、何より一つの達成感的にどうしても作りたかったのですが、コロナ禍+全世界的なニーズ的に高騰+最低4ヶ月の納期を安全に突破することが出来ず(アメリカン雑納期が怖かった)、またしても諦めることとなりました。本当に残念…、でも現地での音のリアクションを見定めつつどこかでやりたいです。そのかわりカセットをオーダー。
Tシャツに関して、友達のプリント工房が軒並み連絡取れずで現在進行形で焦りましたが、クチコミで初日のライブ会場の近くにあるローカルのところでオーダーしました。本当はなるべく友達にお金を落としたかったんだけど…。コロナ禍で色々な友達が引っ越したり、職を変えたりという話を聞くにつけ、世知辛さを感じます。