ルロウズ新譜ミックス①
というわけで1月にベーシック録音が終わってたにも関わらず、ミックス開始までに半年かかってしまった3rdアルバムも漸くミックス開始。録音とミックスは今回も阿佐ヶ谷はStudio Zot、久恒亮氏にお願いしました。①歳が近い②趣味が広い③ギタリスト④遠慮なくズケズケ言い合える間柄、なのでストレスフリーでミックスを進められるのが嬉しいです。
計7曲のうち4曲がゲストプレイヤーがいる作品で、とりあえずゲストの方々に制作進んでるアピールをすべくこの日は「君はスター(You Are The Star)」「黄金の土(Golden Soil)」の2曲。私の宅録環境がいうならば江戸時代→令和になったからかパラデータの同期が揃わずデータの頭を揃える完璧に無益な時間からスタート。お集まり頂いた皆さま、ご多忙の折に本当にすいませんでした。
「黄金の土」はKevin McHughにオルガンで参加してもらった、私の趣味全開のロック/サイケ風味全開、俺のギターを聴いてくれ感全開の極彩色の曲。そしてフェードアウト処理をしなければ脅威の9分半ある長尺曲。
元々この曲が出来たのはかなり古く、ギタリストの西田修大くん参加のツインギタールロウズで披露したりしていて、それなりに気に入っていたので2ndアルバムに収録を予定していたのですが、2ndのテイストのリアレンジに失敗して心が折れ、お蔵入りになっていた暗い過去がありました。ただ今回は当初のロックアレンジに立ち帰った上でドラムだけレゲエのリディムにするという発想が奏功した(気がする)満を持しての録音です。
私は90 day menというシカゴの00年代のバンドが凄く好きなのですが、「A National Car Crash」という曲のようなズッシリと長いカタルシスを持つ聴後感を目指しました。
そして「君はスター」は有り体に言うとヒットチャートを狙うような感じのオルタナポップス。昨冬リリースの『MITOHOS』で久々のご縁を頂いたmiu mau/TWIN SHIP RECORDSのmasami takashimaさんをフィーチャーしたツインボーカルの曲です。思春期にスーパーカーが大好きだった私にとって餞別のような作品で、高島さんから丁寧にたくさんの声データを頂いたので効果的に響く組み合わせを実験しつつ、またKevinのエレピとストリングス(!)、アウトロのカリンバを美しく馴染ませる作業を久恒氏に押し付けて、第一稿の段階でかなり完成度の高い仕上がりになりました。スネアと同じタイミングでタンバリンを乗せるのは古典的な手法ですが、お互いが補完されて旨味が増しますよね。
現時点でかなりの完成度で是非MVにしたいのですが、この曲で初めてルロウズに触れた人がライブとか来たら違いすぎてがっかりされそう…。
半年間寝かしてたからか楽曲のミックスのイメージが割と明確で、狙い通りの仕上がりになった印象があります。夏が終わるまでには決着をつけたい。スズムシが鳴く頃にはリリースをしたい。引き続き宜しくお願いいたします。