『MITOHOS』大好評!投げ銭などのサポートもありがとうございます。もう少しお金が溜まったらフィジカル化なども考えてます…!Bandcamp内でも日本リリースの注目作として取り上げて頂いてます。
さて今回もインタビュー公開します。広島の至宝ウサギバニーボーイよりリーダー高宮氏に話を聞きました。今回インタビューにあたり過去のものなども参考にしようと思って探したのですがキャリアの割にあまり包括的に話している記事が見当たらず、その意味でも当記事は割と貴重なものになるのではと思ってます。
バンドとしてのウサギバニーボーイはリーダーの高宮さんを中心に他のメンバーが「その時参加出来る人」のような柔軟なスタイルで活動していますが、それにしては徹頭徹尾コンポジションされたアンサンブルですよね。元々のバンドの成り立ちや現在のようなスタイルになった経緯を教えて下さい。
高宮(以下T):元々のバンドの成り立ちは大学の頃のサークル活動で始めたバンドです。そこから社会人生活、周囲の結婚生活など社会によくある岐路において御多分に漏れず、僕らも活動が少なくなっていったのですが、現在30歳くらいの子たちが大学生だった頃に知り合う機会があり、当時の大学生に支えられて活動を続ける中で、「俺もやりたい」「私もやりたい」をダチョウ倶楽部の伝家の宝刀的やりとり「どうぞどうぞ」を繰り返していたら上記のスタイルになりましたね。
生活環境の変化で止むを得ずストップするバンドも多いと思いますが、ウサギバニーボーイはクラブ/部活動的なシステムにすることによって新陳代謝を可能にしてるんですね。
T:当時の大学生は演奏力が高く、個性もあったので逃したら勿体ないという気持ちもあったと思います。現在はメンバーも少しづつ減っていき、流動的な箇所もあるのですが、だいぶ固定されてきました。
今回のメンバーはどうなのですか?
T:今回は僕とドラムはサキチヨ、ギターはオオハシくん、ベースはこうたくんですね。上記の話ではこうたくんがその頃の大学生ですね。オオハシくんはこうたくんより更に若い世代ですね。
最近やっているドラムのサキチヨさんとのデュオ編成でも、ルーパーを使ってシグネチャーサウンドと呼ぶべき複雑なギターのレイヤーを表現しています。瑞々しいメロディ、弦楽器の複雑なレイヤー、そして等身大でストレート、時にユーモラスな歌詞(またはタイトル)。といった3本柱を感じますが、サウンドにおけるインスピレーション、また楽曲内で大事にしているものはなんですか。
T:いつも最初は「こんな曲を作りたい」というようなイメージはあります。そのインスピレーションは最近であれば、twitterで見かけた音とか、久しぶりに聴いてよかった曲からだったりしますが、進捗が進んでくると「こんな曲を作りたい」から離れた着地をするのが常ですね。この離れた着地の位置が曲によって違うのが、毎回楽しみなとこではありますね。
また、楽曲内で大事にしていることは「演奏してて暇じゃない」、「ダサいのギリギリ」で作っていくことですね。よく「ダサい」に着地で足を捻ったことに気づかずに後から自分の音源を聴いて「これは…ダサいな…」となることもありますが…。
今回の参加曲「ステージ」は特に歌詞が感動的な仕上がりでした。ルロウズの参加曲も2020年という奇妙な1年を強く意識した、あるいはさせられた歌詞になってますが、ウサギバニーボーイの歌詞はもっと踏み込んだ、バンドとしてのライブハウスへのステートメントに思えます。その一方でこれもウサギのシグネチャーに感じますが、主語が曖昧になっていて歌詞と受け取り手の距離感が自由に設定出来る。歌っていることの解説なんて野暮だと承知の上ですが、このリリックについてエピソードなどあれば教えてください。
T:この曲は元々広島のヲルガン座の周年のためにアコースティックで作った曲です。なので、元々はヲルガン座という場所をイメージして作成してます。これをバンドサウンドにするときに2番の歌詞を変更しました。この歌詞変更のときにはコロナ禍であり、視聴した人と共有できるような風景をイメージしましたね。