20190402

603(26日目)

3/31LA(50マイル)
ウルトラ快晴かつ犬に顔ペロペロされて起床。もうこの街に雨は降らないのかもしれないし半袖で一生大丈夫かもしれない。オークランドでLuisにもらったコーヒーとベーグルにクリームチーズを塗ったやつ、とヨーグルト、朝は大体このループになってきました。

昼過ぎから行動開始。この日まず重大なミッションは1ヶ月間借りてたドラムセット、ベースアンプの返却から。uplandの方にあるHessaumの家は借りる時は平日だったこともあり渋滞まくりでしたがこの日は日曜日という事もありフリーウェイも平和そのもの。念のため早めに出たその分きっちり早く着き過ぎてしまいました。

Hessaumの弟とお母さんは会った事があるのですがお父さんは初対面。見知らぬアジアン3名が突然楽器持ってきただけなのに色々気を使ってくれて、何故かみんなで一緒にチョコミントアイスを食べて記念撮影。Hessaum、そしてHessaumご家族の皆さん本当にありがとうございました。機材トラブルはベースアンプのボリュームポッドの接触不良など小さいのはあれどSamに借りたギターアンプ含めて今回基本オールオッケーで最高でした。前回渡米時の自分たちにここまでの流れを聞かせてやりたいくらい。

機材を返してグッと広く、そしてやや寂しくなった車内。お腹も空いてきたのですが会場付近へ行っちゃうと超ロス中心部かつ治安不明なので近くのメキシコ系グロッサリーでトルティーヤや丸焼きの鶏肉、サルサなどを買って公園で遅めのランチをしました。暑いし日焼けしちゃうくらい。

食べ終えて5時、入り時間は7時、会場まで30分。まだ時間に余裕があったのですがとりあえず様子見に会場へ向かう事に。西海岸ラストとなるこの日の会場rec centerは一昨日のnon plus ultraのように倉庫を改造したヴェニュー、てくらいしか事前にわからなかったのですがスキッドロウからほど近くにあるそこはこれまでで一番緊張する治安の感じ!デカいトンカチ持った人が車線の真ん中でウロウロしてたり、車に向かって小走りでやってくる3人組がいたり、ゴミ散乱してたり、燃えたんじゃないかみたいな車の残骸があったりと身体が強張るような場所でカルチャーショックでした。

本気で怖すぎたのでいったんヴェニューの確認のため車から降りるのは諦めて気分転換にハリウッドのギターセンターへ行く事に。こちらの楽器店は店員に確認せずに勝手に試奏可能なのですがそんなふつうに触れるとこに無造作に10,000ドル超えのヴィンテージとか置いてあって、けど入口でカバン預けなきゃいけないとことかもあって、性善説なのか性悪説なのかわからなくなります。ここのギターセンターのエフェクターコーナーは全部のエフェクター直列で繋がってて、これで音わかるのだろうか。でも150個くらいのエフェクター全部オンにした時の音を知りたい時とかすごく便利そうです。

モタモタしていたら入り時間をとっくに過ぎて会場に戻るのが8時過ぎに。ハリウッドと会場の雰囲気が違いすぎて眩暈起こすわ!夜になってより魑魅魍魎化するかと思いきや怖い人たちみんないなくなって、ゴミや車の残骸も暗いから見えなくなって、むしろ安全になったんじゃないかって錯覚の中ロードイン。もはやギターベースしか持ち込まないのでロードインも凄く楽になりましたし、車に残すものが減ったのは車上荒らしのリスクを下げる意味でもベター。

rec centerはクールな隠れ家感と排他的に感じない居心地を併せ持つカッコいいヴェニュー。トイレすごく綺麗だし何故かバスタブもある。服屋はマルイしか知らなかった高校一年生の時の赤倉少年が初めて原宿のDEPTに行った時と同じ気持ちになりました。場所がカッコいいって思えるのって素敵。そんな場所に混ざれるのって素敵。
この日はSimilar FashionLoganに紹介してもらったOld HibiscusというバンドのDiego主催。nessieの中野氏に顔や形やキャラクターが似てて初対面に思えない感じで、直感的にこの人とは今後も縁があるなと思いました。
バタバタとセッティングをしてルロウズは一番手。まだuneedaギターとエフェクター、アンプのベストバランスを発見出来てないのと(ここまでサウンドチェック総時間20秒くらい)テレキャスターのボリュームノブの位置に慣れてなくて実戦で鍛えていく感じですがライブが進むにつれて会場の温度も上がり最高でした。uneedaミニハムぽいから(まだよくわからない)エフェクターでクランチを作らなくてもいいのかもしれない。東海岸に課題は持ち越しです。

主催のOld Hibiscus3鍵盤ギターベースドラムのエレクトロジャズセクステット。カルアーツの精鋭たちが集結したそのグループは面白い音、リズムを使った近未来のダンスミュージックという感じでアバンギャルドすぎずベタすぎずのうまいバランス感覚でDiegoのキャラクターも相まって人懐こい素敵な音でした。頭2曲だけやってあとは全休符のベースも最高。現役カルアーツの学生もいるみたいなので鬼若い筈だし、サクラメントのPlum Andersonに続いて若い人たちのバランス感覚最高!即物的に音を捉えて楽しみ尽くす、みたいな俯瞰した視点ってルロウズは大事にしたい、けど意識しないと忘れちゃうみたいなのがあるので戒めとしてカバーアルバム作ったりしたのですが、彼らは構えず自然に乗りこなしてる印象があって羨ましく思います。
トリのQur'an Shaheedはミシェル・ンデゲオチェロのようなビジュアルのボーカル率いるスーパーモダンなR&B。ファンキーなドラムが最高でした。

終演後はDiegoたちがDJを開始。半分もプレイリストわかりませんでしたが色んな音楽をフラットに聴いてるんだなあと思いました。ツアー中盤から創作意欲を凄く掻き立てられる事が多くて、こうしちゃいられない!そしてより力強くなって戻ってきたいて思うこの気持ちを帰国まで、帰国後も煽り続けたく思います。

またしても帰路はスーパースムース、50マイルを40分程度で帰宅。公園で食べきれなかったトルティーヤ(2ドルで7インチくらいのやつが40枚くらい入ってる)や鶏の丸焼き、サルサなどを頂いて優しく撃沈。

西海岸ツアーはこれにて終了!計20公演やりきりました。中盤の7日連続公演は初でしたが洗濯のタイミングがないくらいで体力的には全然イケる、ていうよりむしろオフの方が何やっていいかわからなくなったりするのでシアトルの翌日誘われてたポートランドのハウスショーも出れば良かったでもそうすると14日連続公演になってたんだよなあ。


ともかく身をもって西海岸次回どういうふうにすればより良くなるのか楽しくなるのか、どこが怖いか、あとどこを体力ゲージ的線引きにすべきかっていうのを知りました。まとめはツアー終了してから改めてやりますが本当に色んな人にお世話になりました!そして新しい友達、最高の仲間もたくさん出来ました。Band ArgumentHuman OttomanPowerbleederPrissy WhipOld Hibiscus、それからもちろんGentleman SurferPregnantMedia Jewelerとは東京で一緒に演奏する画がすでに浮かんでます。