【MITOHO SESSIONS】渋谷セブンスフロア公演終了!ご来場頂いた皆様、出演者・スタッフの皆様、本当にありがとうございました。かくも引っ込み思案なミュージシャンが揃いつつもめくるめく演奏が展開される度にフロアの熱量がザワザワと上がっていく、未踏峰セッションズ史上でも屈指の好イベントと相成りました。
DJ畠山KJは前夜の酒と昼に出演していた別イベントのダメージを抱えつつも欧米・南米ニューウェーブを中心とした「つい買ったものの聞いてないレコード」セット。会場を暗い気持ちにしたりカラ元気な気持ちにしたり、聞き流せなさの当確線上をギリギリ浮沈するむず痒いムードを司っていました。
新世紀フラワーチルドレンオーケストラ。前回見てぐおー凄いと思った時とは全く異なるメーテルvo,pf,key,prog/菊池真未cho/ホッタモモgt,choという編成での出演でしたがなお素敵。全く笑わないアイドル、という架空のコンセプトを貫徹できていたのはホッタモモ氏のみでしたがミステリアスな世界観やアンニュイでいて超キャッチーな旋律などは健在、どころか深化。厚みというより空気感を加える繊細で絶妙なバランスのコーラスワーク、美学のあるパフォーマンス、そして相変わらず滑り知らずのド外角から着地するMC。
LUMINOUS ORANGE。2菅、2鍵盤、2ギター、ベースドラムに加えバンドでは使わないけど会場の構造上どかせないグランドピアノでギッシリ賑やかなステージでしたがビシッと制御された滲みのある和音とグルーヴ。サポート上田氏は違和感なく、かつなんとなく誇らしい感じで演奏していて会場をジワッとイライラさせつつ、そして新世紀フラワーチルドレンオーケストラでも演奏したメーテル氏の目のついた帽子にずっと凝視されてて怖い気持ちになりつつタイトで伸びやかな素晴らしい演奏でした。沈黙しがちなルミナスオレンジのライブペースですが秋以降も色々決まっているようなので是非チェック!
トゥラリカ。世界が恋する無重力楽団の演奏はこの日もすさまじく…すさまじくというのはフィジカルなものではなく脳内を巨大なハテナの熱気球がフラフラ漂流しているような感覚なのですが、会場の空気がグググと動くのをフロアから確かに感じました。安全なカタルシスで解決させない冒険心と中盤から確実に音符と同じくらいの存在感や意味を孕みだした休符の躍動。ストイックでいて遊び心や童心を忘れない余白たっぷりの言葉と音たち、実はルロウズよりキャリアの長い彼らの圧倒的な(そして徹底的に謎の)説得力。使いこなせないアナログシンセの偶然のプーンやピュイーやポーヨヨン。レコ発本当におめでとうございます。
LOOLOWNINGEN&THE FAR EAST IDIOTS+Kevin McHugh。6月の札幌でも喝采を浴びた編成で新旧レパートリーを混ぜて演奏しました。やっている事の根本的なベクトルはトリオと変わらないのですがやはり色味を左右する鍵盤楽器が加わるととたんにカラフルな音世界が展開出来るのでこの編成はとても好きですしやりがいもひとしおです。ロマンチックでメロウな側面が強調されつつもエラービートやアウトスケールをコッソリ忍ばせる江戸っ子の(ある種シアトルっ子の)音楽。
アンコールではストイックなリハーサルの合間に発明したアレンジでのブラックサバスカバー。初演。そのつもりは全くありませんが誤解したサバスファンが激怒するような換骨奪胎アレンジなので諍いを嫌う私たちとしてはロン毛黒Tの人がいない会場限定での演奏となります。この日はセーフ。
8/20@7th floor
1.クレンジング・ミー(original)
2.あとで
3.衛生的な人
4.inferior/superior
5.スケルツォ・ミオクロニア
6.手のリレー
E.C.PARANOID(Black Sabbathカバー)
終演後は出演者、オーディエンス入り混じるセブンスフロアでの打ち上げ。心配していた雨も大丈夫で色々な人と話せて、しかも内容豊かなイベントを展開出来て何よりでした。裏方で色々便宜を図ってくれたイリイ氏本当にありがとうございました!
その後はトゥラリカチームを赤倉家に回収し音楽とご飯の話。翌日もトゥラリカチームと音楽とご飯の話。幡ヶ谷の名店カリヒオでステーキ祭り。新宿でディスクユニオン遍路。幡ヶ谷の名店水無月で日本酒祭り。
秋以降実はまたトゥラリカと共演する機会を頂けました。詳細後日、是非チェックしておいてください…!
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