5/6 東京~熊本
そもそものはじまりは数ヶ月前、清田氏とのメールのやりとりでのこと。LCCの成田-熊本便が朝早くと深めの夕方の2便しかないためラクチンな夕方便にするかもです、と伝えたところ氏より「それでもイベントのスケジュール的には大丈夫だけど早く来てみんなでイルカ見たりするのも楽しいかもですよ」という何気ない一文を見るや否やメンバーのスケジュールも確認せず早朝便を手配しちゃう、というイントロがありました。
そしてそのあと暫くして件の地震。ルロウズのオフィシャルでは沈黙を貫いておりましたが前震の直後に会場のナバロで本公演の打ち合わせ予定があったのを伝え聞いたり、大変な状態をニュースや新聞、SNSなどで目にする度にルロウズチームでも様々な葛藤や逡巡がありました。世間体や大文字の正義とかを気にするようなバンドでは全くないので音楽の意味が…とかではなく、単純にドイサイエンスのメンバーの手を煩わせていいのかと思っていたのですが結局GOすることに。
改めまして熊本地震で亡くなられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、
被災された地域の方々に心よりお見舞いを申し上げます。
そして眠い目をこすりつつ熊本空港へ午前着。空港で清田氏と合流しイルカウォッチングのため天草へ向かうのですが飛行機内から見えた点々と目に飛び込む家屋の屋根を覆うブルーシートの水色や信号が壊れていて警察官が交通整理する風景、途中で経由した益城町の状態や道がデコボコして酔いそうになる感じ、様々な地方から支援に駆けつけたのであろうナンバープレートや渋滞など情報だけではわからない現場の感覚に圧倒されました。また道中では清田氏から地震のときの色々な話も聞けて神妙な気持ちに。
神妙な気持ちになり終わりくらいのタイミングで天草着。今回の裏テーマに寄付でない形で熊本にお金を落とそうというのがあったので取り急ぎ鯛づくしの超豪華な昼食を頂きました。清田氏が運転をしてくれるとの事でいきなり飲酒も。最高のスタートダッシュ、ご馳走さまでした。
そしてイルカ。地震の所為かGW中にも関わらずだいぶ空いてる感じでしたが老夫婦ふう2名とヤングママふう2名と乗り合いのボートで島原湾の沖の方へ。当初はなかなか楽しいんだろうな、海に出るだけで割りと楽しいだろうし、くらいの気持ちだったのですがこれがどうして人生屈指の経験でした。約200匹の、餌付けしてないとのことなので野生のイルカがぴょんぴょん飛んだりクルクルしたり波を追いかけてきたり手の届きそうな距離で天真爛漫な動きをする様子は清田氏の言葉を借りると「尋常じゃないヒーリング効果」がありました。
ここをご覧の皆さんへ、どれくらい文章でお伝え出来るかわかりませんが本当にオススメです。場末の軟弱なデートスポットでしょ、みたいに思って体験しないのはとても勿体ない、他では味わえない気持ちになれると思います。
熊本市内に19時頃に戻るとデパートが早い時間に閉まってたりボランティアの建築診断士による建物の入り口にある「チェック済み」「危険」みたいな色付の張り紙があったり、パッと見問題がなさそうなのに閉まってるお店やホテルがあったり。
爪痕の痛々しい熊本城も見に行きました。益城町~鯛、イルカ~熊本城とラウド-クワイエットの落差で脳がクラクラする感じ、、もはや演奏をしに来たのを忘れるほどのインプットがありました。
NAVAROに着くとSOIEがリハ中、スピーカからの大きな音を聞いてようやく切り替えが出来てきました。NAVARO店長やドイサイエンスメンバーとも久々の再会、NAVAROは地震の影響は入り口にヒビが入っただけで建物としてはほぼ問題がなかった模様でしたが空調が壊れたようでこの後の季節に向けて大変そう、、先日の400人入った(!)THA BLUE HARB公演は演奏もさることながら雰囲気と併せての熱気が凄まじかったそうです。
昼間の見聞で疲れるかと思いきや逆に覚醒した我々の演奏はバッチリ。ホーム&アウェースタイルで6月に再度東京で共演するので5月に微妙な感じを見せたらヤバいなと思ってましたがおそらくいいムードを作れたと思います。そしてDoit Scienceは予想していた最高さをさらに超えた鬼神のような演奏。全く根っこの発想が違う楽曲たちに触れてちょっと凄すぎて会場が放心する感じでした。熊本の人たちはあの演奏に頻繁に触れられると思うと凄くジェラシー!
5.6@NAVARO
1.群盗
2.象を撃つ
3.ユスリカ
4.妙
5.クレンジング・ミー
6.楕円のドーナツ
7.桜桃、梨
8.バグとデバッグ
9.inferior/superior
E.C.カンダタ
(うろ覚え)
投げ銭だったからなのか物販をたくさん手にとって頂けました。
本当にありがとうございます。
終演後はたけながで打ち上げ。ちょうどいい、気持ちよい感じに盛り上がりました。こういう日をたくさん積み重ねた果てに穏やかだったり退屈に感じたりするような美しい日常がまた帰ってくるんだろうなあ、と思いつつゲスい話や深い話など。最後まで残ってくれた皆さん、馬刺しをはじめ色々な食べ物の皆さん、ビールの皆さん、本当にありがとうございました。
清田氏の実家にルロウズ+あーみん氏で川の字で沈没。朝までありがとうございました。
L